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トラックボール製品レビュー

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KENSINGTON TurboBall

2001年5月30日掲載

Turboball
昆虫風のTurboBall外観
現在、家と会社で使っているKENSINGTONのTurboBallについて紹介したいと思います。
個人的には気に入っているトラックボールですが、決して万人にお勧めするトラックボールではありません。海外のサイトでの評価も一定して良いわけでもありません。いいところと悪いところがはっきりしている製品といえるでしょう。
TurboBallの特徴は、まずそのデザインにあるのではないでしょうか。
ちょっと昆虫的なイメージを思わせるシンメトリカル(左右対称)の丸い本体。スクロールホイールを含む5ボタンに大きなボール。自分が最初に惹かれたのはこのデザインでした。
ボタンは大きめながら、どの部分を押しても快適にクリックできますし、ホイールは普段手のひらの下に隠れる格好ながら、誤操作しないよう溝を掘って配置されており、スクロール時には親指で快適に操作できます。左ボタンからホイールへの親指の移動も特に違和感は感じません。
このトラックボールの最も残念な点は、トラックボールで一番大事なボールの操作性にあります。
まずこの大きなボールを支えているのは、廉価版であるOrbitと同じ機構。ボールが大きい分Orbitよりもかなり転がすのが重たくなっています。また、せっかくの重いボールが簡易な機構のため慣性で転がせません。
特に購入直後しばらくの間、出荷時の油のせいか、ボールが回転しても回転検出ローラーが止まっている様な状態になり、斜めにボールを転がしても縦横の片方向しかカーソルが動かないなど、これは欠陥ではないかというくらい問題のある動作をします。
エディタで編集中に、文字を挿入する位置へカーソルを移動しようとしたときなど、イライラするほどでした。
もう一点、指摘される問題としてボタンの大きさが挙げられます。デスク上でトラックボールをちょっと移動させようとしたとき、クリックせずに持ち上げるのが困難。デスク上では横から手や資料が当たることがままあるのですが、この時クリック状態になってしまいます。ただポインタを動かすつもりがドラッグになっていたなんて事が起きます。これは私がデスクを片づければ済む問題かも知れません。
実は、私はこのトラックボールを改造して使っています。
バネ
加工したTurboBallのバネ
中に入っているローラーを支えるバネを補強して、ローラーがボールに強く押し当てられるようにすることで、若干滑りが改善されたのです。
改造ですので保証は受けられなくなりますが、軽く方法だけ説明します。
ボールを外してから本体底面のネジ3個を外し、上部カバーを外します。ボタンやホイールはかしめて付いているので外します。ケーブル類は繋がったままで分解できます。
ボールを支える黒い部分は上部と下部に分かれており、上部を取り除くとバネの部分が見えてきます。
バネをはずせたら、軸を支えていた長い方を若干(30度くらい)外側に曲げます。
バネの取り付けの際には、誤って飛ばさないよう気をつけてください。
TurboBallは買ったけど動きに不満という方、一度トライしてみてください。ただし、あくまでも個人の責任でお願いします。
このトラックボール。私の率直な感想を言えば、ボールの回転感覚さえTurboMouseの様に快適だったら文句なしという感じです。


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